【OOSHITA’s BLOG】

リアルタイム記事が続きます。
今日は引渡式の翌日の話を。

引越しは引渡の3日後だったので、その間はまだアパート暮らしでした。
自宅が2つある贅沢な3日間。

そんな中、私一人で仕事帰りに新居に寄り、書いたものがあります。

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手紙です。
宛名は、嫁。

実は引渡しの半月ほど前に森田さんと話をしていたとき、「奥様に手紙を書いては?」ということになりました。

男性ならわかると思いますが、嫁への手紙ほどハードルの高いものはありません。
私も最初は全力で拒否させていただきました。

が、
こんな時くらいしか嫁に改まって感謝を伝えられないのも事実。
嫁以外の家族にも普段のお礼を言いたい。
でも、照れくさい…

激しい葛藤の末、森田さんの後押しもあり、嫁をはじめとした家族への手紙を書く運びとなりました。
しかもそれを引渡式で読むという恐るべきプラン。

当日はもう腹も据わっていて無事クリアできましたが、前日の夜までは色々考えて、ああでもないこうでもないと頭を悩ますことになりました。
もっとも今となっては、それも含めて良い思い出です。
やってよかったと思います。

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ではなぜ、
引渡式で手紙を読んだのに、引渡式の翌日に新居でまた手紙を書いたのか?

かつて新婚旅行中に結婚指輪を失くしたときのように(実話)、嫁への手紙も渡す前に失くしちゃったのか?

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イヤイヤ、そうではありません。

実は私、そもそも手紙を書いていなかったんです。

引渡式では簡単なメモだけの紙を持って、手紙を読んでいるようなフリをしていました。

カッチリと手紙を書いてしまうと、場の空気がしんみりしすぎた時などにアドリブも効かないし、何より視線がずっと手紙に落ちてしまい、文字を追うだけになってしまいそう。
私の場合はそれが嫌なのですが、かといって手ぶらで演説のように嫁に語りかけるのも芝居がかってしまうし、お互いにどんな顔して良いか分からない。

で、思いついたのが「あんまり書かない」という方法です。
話の流れだけを書いたメモを見つつ、適度に嫁や家族の顔を見て、細部はその時の言葉で話すようにしました。
そうすることにより、程よく砕けた感じで、より自分の言葉で話せるのです。

ただ、この「あんまり書かない作戦」には2つほど弱点があります。

1つ目は、
読みながら嫁や家族の顔を見たとき、相手が泣いていたりすると、こちらももらい泣きしてしまう恐れがあること(笑)

自分で手紙を読みながら泣く男なんて、傍目にはかなり気持ち悪いと思いますが、不思議なもので感情ってシンクロするんですよね。
今回私もかなり危なかったので、結局嫁の顔を見ず、手元の余白を凝視しながら話す時間が長くなってしまいました。

そして2つ目は、読み終わった後、嫁に手紙を渡せないことです。
だって書いてないんだから。

私としては、式の中で言葉にしたらそれでおしまい、というつもりでいました。
でも思った以上に嫁も喜んでくれたし、こういう感謝の気持ちを形にして残しておくことも大事だな、と思い直しました。
そこで、引渡し翌日の夜に新居のテーブルで、前日の言葉をなるべく忠実に手紙に起こすことにしたのです。

結果として、
引渡しを受けた後、この家での私の初仕事は「嫁への手紙」となりました。

どうです?愛妻家でしょ?(笑)

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子育て、家事、最近では引越しや片付け時の働きっぷりを見ていても、嫁には本当に頭の下がる思いです。
そう思ってはいてもなかなか言葉にはできないものですが、言葉にしなければ伝わらないことも多くあります。

今回、家の引渡しという一大行事をきっかけに嫁への感謝を言葉にして伝えられたことは、我が家にとってとても良かったと思っています。

同じような状況にある方、この機会に手紙で、あるいは手紙とは別の何らかの形で、ご家族に感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか?
家の引渡しは、そういう照れくさいことを決行する大チャンスだと思います。