【OOSHITA’s BLOG】

SR社で私たちの相手をしてくださったのは、年齢50代の営業さんでした。

それまで私たちが出会った中では、明らかに一番のベテラン。
話し方や物腰が柔らかく、一歩引いて立ちながらも、こちらが聞きたいことを的確に話してくれる。
出会ったばかりなのに「この人は信頼できそう」と感じてしまいました。
経験の力なのか、個人の資質なのか。たぶん両方でしょうね。

この営業さんの案内で、大きいモデルハウスをぐるりと一周。

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無垢材については、メリットだけでなくデメリットについても話していただきました。
そのうえで「メリットの方が大きいな」と思わされ、急に無垢を検討し始めた私。
経験豊かな営業さんの掌の上で転がされてたんでしょうか。

また、間取や設備の説明だけではなく、風の流れや光の入り方についてもちゃんと説明していただいたのが印象に残りました。
実はこの営業さん、普段は別の展示場に勤務しているとのことだったのですが、この展示場のことも細かいところまでよくご存知でした。

ほかにも、例によって耐震性能が気になるという話をしたところ、構造面の説明もしっかりとしてくださいました。

ちなみにSR社の工法は大きく分けて3つ。

自由度が高く、日本で昔から行われてきた在来工法(木造軸組構法)。

面で支えるから地震に強い2×4工法(木造枠組壁構法)。

極太の柱を使い、木造ながら大空間も創出できるビッグフレーム(BF)構法。

細かく説明しだすとまた長くなるので、詳しくはSR社のHPをご覧ください。
「BF構法」とか書いてる時点で、すでにイニシャルトークの意味もないと思うので(笑)

このとき私たちがいちばん気になったのはBF構法。
大開口はそんなに求めてないのですが、極太柱に安心感を感じてしまいました。

ただこれ、高いんですよね…
値段がネックで断念する方も多いそうです。

(※ 2015年春に別のSR社モデルハウスで話を聞いたところ、BF構法を普及させるためにSR社本部が補助金を出し、BF構法を採用しやすくなったとか。ただ、それでもBF構法だとA社並みの価格になるらしいです。すでに補助金期間は終わってるかもしれませんが、参考までに。)

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ちなみに、私たちはここで営業さんに予算を聞かれ、「3000万円台前半までに収められれば…」と答えました。

正直言って、予算面はまだまだ詰めておらず、これはかなりテキトーな答え。
この予算が建物だけの予算なのか、土地や諸経費も含んで3500万と考えているのかを聞かれても、「う~ん、どうですかね~」なんて曖昧に答えている始末。
お粗末な話ですよね。
それまでに何社まわってんだ?予算くらい決めとけ!と、自分でも思います。

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ただ、土地を含むかどうかに即答できなかったのには理由もありまして。

実はこの頃、嫁の祖母から畑地を譲ってもらえるような話があったのです。
「ような」と書いたのは、冗談めいた雰囲気での話しかしておらず、私自身も「イヤイヤそんなに甘えるわけには…」みたいな常識ぶった反応をしていたため。
自分の親への相談なども一切していませんでした。

実際、欲しい気持ち半分、後の半分は「甘え過ぎ」「交通の便がよくない」というためらいの気持ち。
その両方が入り混じったまま、結論は出さずに保留し続けていたのです。

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しかしこの問題にも、SR社の営業さんは背中を押す意見をくださいました。

「私の意見ですが」と前置きし、「もしお祖母様も乗り気でいらっしゃるなら、いただける土地をいただかないのは贅沢すぎると思いますよ」とハッキリ言われたのです。

そして、仮にその畑をもらってもそのまま宅地にできるわけじゃない、こういう工事とこういう工事が必要になるはずです…という説明もしていただきました。

話の詳細は省きますが、特筆すべき点を1つ書いておくと、SR社の場合は地盤調査が有料(5万円)であること。

これをマイナスと捉えるかプラスと捉えるかはその人しだいですが、私たちにはプラス要素だと思えました。

というのは、本来、地盤調査なんて無料な訳がないんですよね。必ず金がかかるんです。

ところが多くの会社は、新しく顧客になる可能性がちょっとでもある人には「ぜひ調査させてください!無料でやりますから!」と言って広く無料で提供するのです。
その費用はきっと、契約時に名目を変えてサラッと上乗せされているはず。
契約しなかった人の分は、契約をした人の肩にドーンと乗ってくるわけです。

各人が自宅のための地盤調査費として5万円負担するのと、
一見自己負担なしに見えて、実は他人のも含めてしっかり負担していること。
どちらがいいかといえば、私は前者だと思いました。

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あと、SR社が他社と違うポイントとして教えてもらったのは

・社員に占める一級建築士の数が非常に多く、打ち合わせの初期段階から同席して質の高い提案ができる

・細かい構造計算をしてしっかりと反映させられる

・在来工法でも、「木づれパネル」というラティスのような壁材を使って従来の倍くらいの強度を作れる

などなど。

その中で1つ「えっそれでいいの?」と思ってしまった点もあったので、それについても少し触れておきますね。
けっこう大事なところだと思うので。

気密性断熱性に関して、SR社はあまり力を入れていないようでした。
I社をはじめ、多くのHMが高気密高断熱をアピールする中、SR社は違う路線を進んでいるようです。
その代わり「涼温房」というキーワードを掲げ、採風や庭木の影を利用した自然な調温を行うとのこと。

これは自然との共生を謳うSR社らしいスタンスなのかもしれません。
ただ、灼熱極寒の寮生活を経てきた私たちにはちょっと心細く感じました。

夏は良いとして、冬の寒さは防げるの?
花粉の侵入は防げるの?
本体が高いのに、電気代も高くなるんじゃないの?

そういった不安は解消できないまま残ってしまいました。
I 社の影響で、私たちの方が高気密高断熱をちょっと偏重しすぎてた感もありますけどね。

その後、小さい方のモデルハウスも見せていただいて、この日の展示場見学は終了しました。

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価格と気密断熱についての不安はあったものの、トータルで好印象だったSR社の家。
営業さんが良かったこともあり、私の中ではこの時点で最も魅力的なメーカーに躍り出ました。
ちなみに2位がI社、3位は最初に行ったSH社かな。

そして、
「手当たり次第の展示場巡りにはこの辺りで区切りをつけ、そろそろ絞り込んでいこう。
土地や予算のこともしっかり考えなきゃいけないし」
ということで、嫁と真面目に話し合うことにしました。

その結果、まさかの結論が出るのです。