【OOSHITA’s BLOG】

「自分たちの家を建てよう」
私たち夫婦がそう思い立ったのは、今から3年ほど前、2012年の夏でした。

その前年の6月に結婚し、1年弱のあいだ会社の寮で新婚生活を送ったのですが…

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この寮、わりと新しくてきれいな反面、いくつか問題もありました。

まず、なんといっても暑すぎる、寒すぎる!
極力費用を抑えて作った、平屋造りの小さな建物。
気密性も断熱性もそっちのけで、「とりあえず住めれば良い」という物です。
そのぶん安く住まわせてもらうんですから、文句は言えません。

しかし、
夏には平屋の屋根からダイレクトに伝わってくる熱で、家の中が灼熱地獄。
結婚したときには
「どうせすぐ異動で引っ越すんだから、とりあえず今年はエアコンなしでいってみようか」
なんて言っていましたが、わずか10日後にはあっさりと電気屋さんに連絡し、
「1日も早く取付けてください!」
と懇願しました。

一方、冬の寒さも深刻でした。

我が家は寝る前にエアコンをタイマー設定にし、寝ている間に切れるようにしていたのですが、朝方、寒さに耐えかねて暖房のスイッチを入れると、室温表示は「1℃」
自分たちの吐く息は白く、窓の周りには霜のようなものが…
これでは、眠ったまま二度と目を覚まさなくてもおかしくありません。毎晩命がけです。

ほんの数時間前まで20℃くらいあったはずの室温は、いったいどこへ行ったんだ?
この経験が、後の家づくりの際に断熱性能へのこだわりにつながりました。

もうちょっと細かい部分で言うと、たとえば玄関の間取り。
この寮には、小さな平屋に似つかわしくない、異様に広い玄関ホールがありました。
この玄関を半分にして、その分収納スペースにしてくれたら良いのに…と何度思ったことか。

玄関といえば、電気スイッチの位置も変でした。
異様に広い玄関ホールの奥の方にスイッチがあるせいで、夜出かけるとき電気を消してから靴を履こうとすると、自分の靴がどこにあるのか見えないんですよ。
だからといって電気をつけたまま靴を履いてしまうと、もうスイッチに手が届かないから電気を消せないのです。
結局、土間の足もとに人感センサー付きのライトを置くことで解決しましたが、こういう細かいところが住み心地に影響するんだな~と考えさせられました。

他にも、
ドアの建付けが良くなかったり、
壁に取り付けられた水栓の周りに隙間ができており、壁の中が見えていたり…
と、色々ありました。

が、

そうは言っても、この寮は我慢できないほどのものではありませんでした。
むしろ、我が社の寮としてはかなりラグジュアリーなスペックだったのではと思います。

問題は、翌春の異動に伴い引っ越した新居でした。

・・・つづく。