【OOSHITA’s BLOG】

ドロボーの話に戻ります。

前回防カメの話をしたので、その続きを。

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2. 防犯ガラス

ピッキング。

サムターン回し。

一時期報道が過熱し、誰もがその名を知った解錠方法です。

もちろん、こういった手口に備えて玄関ドアの鍵を防犯性の高いものにするのは良いことです。

でも、
私としては、それよりも「窓」が先だと思います。

なぜなら、
ピッキングなどという面倒な手段を使う泥棒は、全体から見れば少数。
ピッキングには専用の道具も技術も必要だからです。

法律の改正によってピッキングの道具は所持しているだけでアウトになったので、いっそう敬遠されるようになったとも言えるでしょう。

サムターン回しにしても、対策が施された扉が一般的になってきました。
扉一枚に複数の鍵がつくのも当たり前になりましたから、玄関扉の鍵を一生懸命開けようとする手口は、もはや時代遅れと言えるかもしれません。

そもそもウチのような一軒家を前提にして考えるなら、玄関ドアの前にしばらくしゃがみ込んで作業しなければならないピッキングなんて、およそ効率の良い侵入手段とは言えません。
わが岐阜県のような田舎ならなおさらです。
ご近所が見てますからね。

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ですから、
リスキーで難しいピッキングなんてやるよりも、その横にある掃き出し窓をなるべく静かに破る方が、ローリスクで早くて簡単なはず。

実際、統計から見ても、侵入口の大多数は窓。

要するに、住んでいる側からすれば、最も守るべきなのは窓なのです。

当然、そんなことは各メーカーも分かっていて、窓からの侵入を防ぐべく、様々な工夫や防犯グッズが考案されています。

我が家でも、侵入の恐れのある位置の窓は防犯ガラスにしてもらいました。
補助キーも必ずかけるようにしています。
昔は補助キーなんてめんどくさい、と思っていましたが、今の補助キーはワンタッチ。
慣れてしまえば何でもないですね。

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防犯ガラスの効能は、森住建主催のイベントなどで体験させてもらいました。

これは、ゴーグルに軍手の姿で、ハンマーを使って窓を割ってみよう!というもの。
毎年、「おうちLABO」での感謝祭でそのコーナーがあります。
業者さんの協力がなければ出来ない、貴重な経験でした。

やってみると、普通のガラスと比べて、やはり防犯ガラスは割れにくいです。
まぁ全力でなりふり構わず破りに来られたら長くは持ちませんが、なるべく音を立てずに、静かに…と思うと、なかなか割れるものではありません。

実際の泥棒の侵入道具はドライバーが主ということで、私もハンマーじゃなくドライバーでトライさせてもらったのですが、全く思うように割れませんでした。
ヒビは入るものの、手を突っ込めるような穴が空かないのです。

泥棒は侵入に時間がかかることを何より嫌うそうですから、破るのに手間取るこの防犯ガラスは有効だと感じ、採用に至りました。

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ところで、今の新築では、窓に複層ガラスを採用するのが当たり前になっています。
複層ガラスは主に断熱効果を期待されているのだと思いますが、では防犯上はどうなのか?

泥棒の立場で普通に考えれば、複層ガラスは割りにくいですよね。
まず外側を大きめに割った上で、その内側にあるガラスをもう一回(トリプルガラスなら更にもう一回)うまく割らなきゃいけないんですから。

ですから、複層ガラスというだけで、泥棒を遠ざける一定の効果があると思われます。

ただ物は考え方で、忍び込みの泥棒なんかだと

「古い家は1階に寝室があることが多いのに対し、新しい家は2階や3階にあることが多い。
夜中忍び込むにはガラスの種類よりも寝室の位置の方が大事だから、たとえ窓が割りにくいとしても、新築の方を狙う」

という泥棒もいるそうです。

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時間帯、天気、一戸建てor集合住宅のどちらを狙うか、どこから入るか、どうやって入るか、どんな風に物色するか…etc

結局、泥棒側によってそれぞれ考え方が違うから、どんな防犯対策を講じていようが、狙われる時は狙われる。

でも、
だから何もしない、無駄だから何も考えない、というのではなく、防犯対策として出来ることはなるべくやっておきたいです。
特にカメラ、そして窓。
そうすることで、侵入犯罪の被害にあう確率は確実に下げられると思います。