【OOSHITA’s BLOG】

我が家は道路側から見える部分と見えない部分とで外壁材を使い分けました。

見える部分はジョリパットの吹き付け、

見えない部分は金属系サイディング。

ジョリパットとサイディング、
異なる2種類の外壁材を使うことについて、「ヘンな感じにならないか?」という不安がなかったわけではありません。

普通、デザインの都合で2種類の素材(あるいは色)を使うのは、アクセント的な効果を狙ってのことだと思います。

たとえばベランダのところだけ濃い色にしようとか、コーナーにだけ煉瓦の飾りを入れようとか。

いわば「のっぺり」した外観にならないように、メリハリのあるデザインになるようにと考えて、そのために複数の外壁材や色を使うと思うんですよね。

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その点、ウチは少々事情が違います。

「全面塗り壁のほうが、デザイン的には良いかも。
でも、予算の都合で無理だから、塗り壁は道路側から見える部分だけにしよう。」

という、コスト抑制の意味合いが強いんです。

ですから、
見えにくい場所はすべてサイディング、
見えやすい場所が塗り壁。

見る人が見れば、

「この家、金もないくせに見栄張って、無理して表側だけ塗り壁にしたんじゃ…?」

という、わりと的を射た結論に辿り着くんじゃないかな、と。
そう思われるのって、けっこうカッコ悪いんでは?と…。
そんなことも考えました。

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しかし、そんな不安の解消に一役買ってくれたものがあります。

それが、
アクセント的に使った第三の外壁材、ダークブラウンの羽目板(木壁)でした。

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私の感覚では、

何かを作る時、2色だけを使って美しいバランスを見つけるのは難しいです。
技術的な難しさもありますが、それだけではありません。
2色で造られた物を見る時、人はその「色の配分」が気になってしまうんです。

なぜこの2色にしたの?
なぜココを境目にしたの?
なぜこっちの面はすべて同色なのに、こっちの面は2色使ってるの?

とか、そういったことが気になってしまう。

我が家の場合、
主に経済的な理由で2種類の外壁材を使い分けてますから、そこに注目されてしまうと、それはちょっとカッコ悪い。

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ところが!
そこに3色目が登場すると、見る側の感覚が変わります。

たとえば白と黒の中に赤が入ると、その赤に目がいくことで、白と黒のバランスはあまり気にならなくなりますよね。

我が家の場合、
全体の9割以上はジョリパット(黒)とサイディング(グラングレー)に二分割されています。
しかし、そこに3色目として木の羽目板(ブラウン)を使うことで、差し色として鮮やかさを加えてくれるだけでなく、ジョリパットとサイディングの使い分けというポイントから目を逸らせてくれる。
そんな効果も生まれたのです。

おかげさまで、「金もねぇのに見栄はって塗り壁」感がかなり薄らいだと思っています。

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と、まぁ
グダグダと色んなことを書いてきましたが、

木壁の良いところは、もちろんそんなゴマカシの効果だけではありません。
単純に色味だけで言っても、茶色の木壁というのはとっても渋くて良いものだと思います。

なにより、木には温かみがあります。

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実は我が家、西側が正面となるため、正面には窓がほとんど無いというデザインなんです。
日が暮れてから帰宅すると、遠くから見えるのは2階階段上に作った小さな覗き窓の明かりのみ。
黒い外壁の部分は、闇に呑まれてしまって見えません。

ところが、
この木壁の部分だけは違います。
エクステリアライトで照らし出され、紅く浮かび上がるこの木壁。
そこに家の暖かさを感じられます。
家族の温もりの象徴のように感じます。

木壁を使って一番よかったと感じるのは、この温かさでしょうね。

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外壁材の話だけで何回記事を上げたんだろう?
話長くてスイマセン。
次回、施行中の写真を中心に何枚か載せて、外壁材の記事を終わりたいと思います。