【OOSHITA’s BLOG】
アトリエ木馬のある5階からエスカレーター6階に上がると、ありました!
GRAFTEKTのショールームです。
入口からして清潔でモダンな雰囲気。
田舎者としてはちょっと入るのに勇気が要りますが、そのぶん期待も高まっています。
中に入ってみるとすぐ、カタログで見たことのあるキッチンが目に入りました。
GRAFTEKTの特徴の一つは、キッチンだけでなくダイニングテーブルやバックセット、更には飾り壁(テンダーウォールと言うらしい)まで同じ素材で造ることができ、統一感のある空間ができるということ。
センスに自信がある方は「キッチンもテーブルも収納も個別に選びたい!」と言うかもしれませんが、逆に「組み合わせで失敗したくない」「1つ1つ探すような手間をかけたくない」という人も多いはず。
私はその中間くらいの立ち位置ですが、このショールームのディスプレイには落ち着いた印象を受け、やはり統一感は必要だなと感じました。
そうそう、先ほど「同じ素材で作れる」と書きましたが…
この素材、ご覧のようにパッと見は木目調なのですが、木ではありません。
キッチンの側面部分ならともかく、ワークトップ(天板)まで木材にすると、どうしても耐久性や手入れ等の点で問題がありますからね。
かといって、人工大理石やセラミック、ステンレスとも違います。
そう、この素材は、…
などとブツブツ言いながらキッチンを触っていると、優しそうなスタッフの女性が声を掛けてくださいました。
スタッフさんはもちろん、我が家がこのキッチンの採用をすでに決めていることなど知る由もありません。
予備知識が無いことを前提に「どうぞ触ってみてください。この素材は…」と説明を始められたので、私はすかさず答えてやりました。
「高圧メラミンですね?」
そうです。
GRAFTEKTのキッチンは、高圧メラミン化粧版という素材でできています。
最近のキッチン素材としては珍しい素材ではないようですが、キッチン音痴の私はあまり聞いたことがありませんでした。
高圧メラミン化粧版とは何か?
調べてみたので、とりあえず特長だけ列挙しておきます。
・熱に非常に強い。
だからうっかり熱い物を置いたりこぼしたりしても劣化しにくい。
・衝撃にも非常に強い。
・表面の硬度が高く、傷がつきにくい。
また、GRAFTEKTで採用している”EVALT”という化粧版は、表面にもともと細かいエンボス(ザラザラ)加工がされているので、細かい傷がついたとしても目立ちにくい。
・表面のコーティングの下に「化粧紙」という層があり、そこで色や模様を自由に表現できる構造なので、デザイン面の意匠性が高い。
・コーヒーからクレヨン、ガソリンまで、様々な汚れに強い耐性がある。
・錆びたり腐ったりしないので、手入れがとっても楽。
といったところでしょうか。
色々な会社が色々な実験をし、このような特長を自信たっぷりに謳っています。
反対に性能面の大きな短所を指摘するような情報は私が見る限りありませんでしたから、ひとまず信用して良いのではないかな、と。
(※ 「色によっては指紋が目立ちやすい」「高性能な人造大理石と比較すると、やや耐熱性に劣る」といった情報もあります。参考までに。)
それに、現物を見せてもらい、その模様の質にも満足。
メラミンなのに、本物っぽい自然な感じの木目でした。
メラミンは質感がちょっと…という声もけっこう聞きますが、私としては全く問題を感じませんでした。
しかし触ってみると、やはり木とは違います。確かに硬い。
うっかり何かをぶつけたり、包丁の刃先などを当ててしまったとしても、傷つくところが想像できません。
また、私は金属同士がキーキー擦れ合う音が非常に苦手なので、そういった音がしなさそうなのも嬉しいです。
さらに、GRAFTEKTではキッチン部分だけで9種類の形(アイランド型、I型、L型など)が用意されていますが、どれを選んでも75万円or85万円(75万円タイプが6種、85万円が3種)という価格設定。
分かりやすいですし、商品の質と比してかなり抑えた価格だと思います。
しかもこれは希望小売価格なので、話次第ではもっと抑えられる(はず)
ちなみにテーブルやテンダーウォールなどなどについても、それぞれ良心的な価格設定がカタログに全部載っています。
椅子だけはちょっと高いかな。
キッチンの色は3パターンですが、ウチは最初から迷わず「ヴェンゲ」に決めていました。
ヴェンゲという呼び方も馴染みがありませんでしたが、要はウェンジ(Wenge)という木材に似た、濃い焦げ茶色の木目調。
Wengeをウェンジと読まず、あえてドイツ語読みでヴェンゲと読んでるんですね。
GRAFTEKTというブランド名も、たぶんドイツっぽい。
ドイツのキッチン輸入から始まったというkitchenhouse(TJMキッチン)の歴史を、こんなところにも感じました。
そのヴェンゲのキッチン&ダイニングテーブルがこちら。
キッチンのワークトップは白金色の砂絵のような仕上げ(アルコーズ)で、他の部分がヴェンゲというツートンになっています。
(他のカラーを選ぶと、ワークトップも側面も同色の木目調となります)
これがアルコーズのワークトップです。
写真で伝わるか分かりませんが、表面のザラつきと上品に輝く砂のような模様が相まって、なんとも言えない高級感。
すごく気に入りました!
カタログではわからない部分がカタログ以上の質だと分かったのは、大きな収穫でした。
収納も、最近のキッチンのご多分に漏れず、大容量でした。
引き出しのソフトクローズ機能も嬉しいですね。
あとレンジフードも中を開けて見せてもらいましたが、なるべく掃除を楽にできるような工夫がされていて好感触でした。
そんなわけで私としては良いことばかりのGRAFTEKTキッチン。
唯一、実物を見て問題を感じ変更したのは、ダイニングテーブルの脚でした。
ウチでは当初、こんな感じの
>-<型の脚を採用するつもりでした。
某有名建築家のアイディアを基にしたというこの脚。
嫁が気に入って採用するつもりだったのですが、実際に私が座ってみると、
意識的に行儀よくしない限り、足が当たるんですね…膝も当たりますし、爪先でも蹴ってしまいそうです。
テーブルのサイズを長いのにすれば問題ないんでしょうが、ウチは長さ1500ミリの標準サイズだったので、大人の男を含めて4人掛けしようとするとちょっと窮屈です。
そこで、急遽こちらの鉄骨に変更。
若干こちらの方がお高いのですが、そこは森住建さんが
「座るたびに窮屈な思いをするのは良くないですから、変えましょう。差額分は持ちますから」
という男気!
しっかりとお客の暮らしを考え、柔軟に対応していただける担当さんで本当に良かったです。
感謝。
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今回GRAFTEKTのキッチンを見に行って思ったのは、
やはり実物を見て触らないと、実物のイメージは掴めない
ということです。
だから、少なくとも高額設備についてはできる限り現物を触ってから採用を決めるべきだと思います。(当たり前?)
たまたま私は実物を見てますます満足できたので良かったですが、逆にカタログと実物が全然違ってガッカリ、ということも充分ありえます。
キッチンならば、本当は実際に料理や洗い物をして決められるといちばんいいんでしょうね。でもそれはなかなか難しい。
ならば、せめて実際に脇に立ったり椅子に座ったりしてみて、色合いや素材感、大きさ、高さ、収納設備の大きさや引き出しのガタつきなどだけでも現物で確認し、納得した上で採用したいですね。
・・・と言うと、東京や大阪にしか置いていないGRAFTEKTのキッチンは、岐阜の人にはお薦めできないことになります。
が、スタッフさんによると、近々名古屋にもGRAFTEKTの展示場ができる予定があるんだとか。
近々っていつ?と聞いてみると、早ければ2016年1月とのことでした!
そうなれば、岐阜からでも割と気軽に実物を見に行けるようになりますね。
そしてゆくゆくは、森住建さんのショールームにGRAFTEKT製品を一つ加えていただければ、きっとそれを見て採用したい人が続出するんじゃないかな、と。勝手に考えています。
ちなみに来春ウチが完成したら、しばらくは見学会場として解放する予定です。
GRAFTEKTのヴェンゲが気になる方は、ウチに置いてあるはずですのでどうぞ触っていって下さい。
最後に、ショールームでの写真撮影や細かい質疑に快く応じてくださったGRAFTEKTのスタッフさんに感謝いたします。
ありがとうございました!