【OOSHITA’s BLOG】

ビルトインガレージ最高!

という記事ばかり書いていますが、

じゃあビルトインにデメリットは無いのか?
と聞かれれば、もちろん無いとは言えないと思います。

なので、今回は私が思うビルトインガレージのデメリットについて記事にしてみます。

1.金額

まずなんと言ってもコレでしょう。
ビルトインガレージは建物の一部。
つまり居室と同じような計算でお金がかかってきます。

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増加するコストは単純にガレージ部分の広さだけで計算できるものでもなくて、

たとえばガレージの上に二階家屋を作るような場合は、充分な強度を確保するため、工法自体を変えなければならない場合もある模様。
それはまぁ、そうですよね。
安全は何ものにも代え難いですから。

でもそうなると、私のような木造工務店派の人からすれば、当然コストアップ覚悟となるでしょう。

地価自体が高い都市部ならば、ビルトイン以外に駐車場を確保する方法がないとか、月極駐車場を借り続けるよりもビルトインガレージを作るほうが安いとかいうこともあるハズ。
でもウチのような田舎では、ビルトインガレージは贅沢設備に違いありません。
モデルハウス契約という幸運がなかったら、私たちにはなかなか手が届かない設備だっただろうと思います。

2.強度

さっきの話の繰り返しになりますが、
1階にガレージ、その上に住居という作りにするなら、やっぱり地震とか怖いですよね。

そこに安心して住むには、
心配が払拭されるような工法で、
ノウハウがあり信用できるビルダーに建ててもらうのが絶対条件。

ビルダーにも得意不得意がありますから、こういうガレージハウスを得意としているビルダーの中から気に入った会社を選ぼうと思うと、自ずと選択肢が限られてしまうんじゃないかと。

我が家のようにガレージ部分が平屋の作りならば、この点の制約は少ないと思いますけどね。

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3.間取りへの影響

間取りに与える影響は大きいと思います。
もし最初無かったビルトインを途中から要望すれば、それまでのプランを根本から作り直すことになるんじゃないかな。

1階の大部分をガレージにするような場合はもちろんのこと、
一部だけをガレージにする場合でも、相当な存在感です。

基本、ガレージは道路側に向けて作らざるをえないでしょうから、まず最初にその位置を決定。
そこからガレージありきで全体をゾーニングしていくことになります。
希望の間取りを実現するにはガレージが邪魔!なんてことも充分起こり得ます。

ビルトインガレージがあるために採光ができない、通気ができない、といった部屋も出てくるかもしれません。

もっとも、その辺は設計士の腕の見せ所。
「ウデが鳴るぜ!」くらいのことを言ってもらいたいですけどね。

4.余裕のある駐車スペースの確保

これは、実際にビルトインガレージに車を入れてみると分かることです。

屋外の開かれた駐車スペースに車を駐めるのと、ビルトインガレージ内に駐めるのとでは、感覚が相当違います。
同じ1台の車を駐めるのに、ビルトインのほうが広いスペースを必要とします。

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屋外駐車場では、車体が枠に納まりさえすれば基本的にOKですよね。
乗降の際に開くドアや、降り立つ人の身体は、枠からはみ出すのが当たり前。

もっと言えば、駐車する際に車体の一部が枠をはみ出したとしても、運悪くそこに隣の車や障害物があったりしなければ、ぶつかることはありません。

ところが、周りを壁で囲まれたビルトインガレージだとそうはいきません。

ウチのように1台駐車用のビルトインガレージの場合、3方を壁でガッチリ囲まれています。
白線で引かれた枠と違い、枠からはみ出すイコール壁との接触事故。
そうなれば車はもちろん、家をも傷めることになります。

うっかりブレーキとアクセルの踏み間違いなんてしようものなら…
考えるだけで恐ろしいことになっちゃいます。

さらに、1台用ビルトインガレージの場合、ガレージに入る段階で車がほぼ真っ直ぐになっている必要があるので、ガレージ前の敷地や道路にも余裕が要ります。

ビルトインの場合、壁ギリギリで車を入れるのもNGです。
ドアが開かず、車を降りられないからです(笑)
ストレスなくドアを開けられるだけの余裕あるスペースの確保が必須となります。
(この点、スライドドアの車は便利ですね)

要するに、ビルトインガレージを作るなら、屋外の駐車場1台分と同じ広さではいけないんですよね。
大きめに作る必要があるので、当然スペースを食うし、コストにも影響があります。

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5.防犯

これは、良い面と危ない面の両方があると思います。

車を守るという意味では、屋外駐車場よりもビルトインガレージのほうが安全でしょう。
シャッターつきの場合はもちろんのこと、そうでなくても、車に何かされる恐れは低くなると思います。

ウチのように3方を壁で囲まれたビルトインでは、人に見つかった場合に逃げ道がないですし、捕まった時の言い逃れも難しくなるので敬遠されるのではないかと。

一方で、
ビルトインの形にもよりますが、外からの死角が増えることがあります。
その場合、不審者が一度死角に入りこんでしまえば、外の通行人などに見つけてもらえる確率は下がってしまいます。

そういうことが想定されるならば、防犯カメラやセンサーライトを付けて安全対策をする必要がありますね。
ウチもそうしています。
多少コストはかかれど、安心安全のための必要経費のうちです。

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と、ビルトインガレージのデメリットについて思いつきで挙げてみました。

ビルトインガレージに限ったことではなく、家づくりの全てにおいて、こういったデメリットとメリットを天秤にかけて考えなければなりません。

ウチの場合はいくつかの幸運に恵まれ、こういったデメリットをクリアできたために今のガレージハウスがあります。
使い心地は文句なし!
ビルトインガレージを採用できて本当にラッキーだと思います。