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3-① 住宅改修のこんなこと知っていた方がいいですよ! 【手すりの取りつけ編】
2011.04.18
3‐① 住宅改修のこんなこと知っていた方がいいですよ!
~手すりの取りつけ編~
介護保険の助成金対象になる工事は、以下の6項目に限定されています。
①手すりの取り付け
②段差解消
③滑りにくい床材への変更
④引戸等への扉の取り替え
⑤和式便器から洋式便器への取り替え
⑥①~⑤に付帯する工事
今回から、「住宅改修のこんなこと知っていた方がいいですよ」と思うことを、具体的にお伝えします。
【手すりの取り付け編】
~手すりの種類~
手すりと言っても、形や種類、材質などなど、さまざまです。
それぞれの特徴をお伝えします。
1)形状
①丸タイプ(図1)
しっかり握って体重をかけるためには、丸タイプの手すりが適しています。
人間がモノを握るときは直径30~35ミリが、力が入れやすい太さです。
通常は、直径35ミリの寸法がよく使われますが、手の小さな人は32ミリ。
お風呂場など、濡れた手でつかまるところでは28ミリ~32ミリが適しています。
②平タイプ(図2)
手や肘を乗せて体を支えたり、手のひら全体で押したり、手から肘までをついて立ち上がるといったときに適しています。
2)種類
①横手すり(図3)
前後左右、おもに水平方向への移動に使います。また、トイレなどでの立ち上がりの補助にも使います。
②縦手すり(図4)
段差のある場所で足を上げる時の支えや、立ち上がりの補助などに使います。
パーキンソン病の方などは、縦手すりにつかまって、いったん動作を停止し、方向転換を意識すると転倒予防になります。
③L字型手すり(図5)
トイレや浴室に使われることが多い手すりです。
トイレでは、横の部分は姿勢の保持のために、縦の手すりは立ち上がりのために使います。
④可動手すり(図6)
上下に動く「はね上げ式」と、左右に回転するタイプがあります。
「はね上げ式」は、廊下の戸やドアがある部分や、トイレなどで使います。
「回転式」は、ベッドのわきなどに使います。
⑤便座固定型手すり(図7)
肘かけのような形をしています。便座から立ち上がる時に体を押し上げたり、横にふらつく場合の姿勢保持に使います。
3)材質
①木製
手触りが良く、室内の色合いに合わせて木の色を選ぶことができます。
②金属製
ステンレス製や鉄製、アルミ製のものがあります。耐水性や耐久性に優れていますが、冬場はヒヤッと冷たく、夏場が熱くなり、
あまりお勧めできません。
③樹脂被膜性
金属製の手すりに、樹脂被膜したタイプです。最近は、屋外での手すりも、樹脂被膜性を使われることが多いです。
寒さ・熱さを和らげる効果がありますが、紫外線による変色や劣化はあります。
浴室や洗面脱衣室等、濡れた手で握り場所では、さらに樹脂がメッシュ加工したものや指の当る側が波型になったものを選ぶと
よりしっかり握ることができます。